津波で米国漂着の日本漁船内に「イシダイ」5匹、元気に生息

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米国漂着の日本船内に津波被害の「イシダイ」

(CNN) 米西部ワシントン州の魚類野生生物局当局は6日までに、2年前の東日本大震災の津波で流され同州に漂着したとみられる日本の漁船内で5匹の魚「イシダイ」が元気に生きているのが見つかったと明らかにした。

イシダイは全長約6メートルの漁船船尾にあるタンク内で見つかったもので、手の平ほどの大きさ。日本、中国や朝鮮半島近海の暖流海域に特有な種としている。

漁船は先月、ワシントン州ロングビーチ近くに漂着していた。タンクのふたはなかった。魚類野生生物局の科学者は、船尾部分は漂流の間、海面下に沈み、イシダイが出入りできる「すみか」の状態と化していたと分析している。

海洋での漂流物の大部分には魚が集まっており、日本の漁船の残がいでイシダイが見つかったのは不思議ではないとも指摘。ただ、一般的な魚の頑健さは承知しているものの、イシダイが日本とワシントン州の間の約8000キロの長旅を生き抜いたことへの驚きを示した。

漁船を最初に調べた際に見つかったのは1匹だった。米オレゴン州の水族館の協力も得て、その後、タンク内のよどんだ水の中などで4匹を新たに発見していた。

うち1匹はオレゴン州の水族館が引き取り、6日には一般公開される予定。同水族館の責任者は「非常に格好良い魚。漁船内にもっといないだろうか」とも語った。

残りの4匹はオレゴン州立大学に贈られ、研究者が解剖してイシダイの年齢やエサの種類などを調べる。また、イソギンチャクやホタテ、カニ、ナマコも船内で見つかり同大で研究対象にする。

イシダイを運んできた日本の漁船はワシントン州内にえい航されている。

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