リチャード3世はワイン好きの美食家 遺骨から判明
リチャード3世は1485年、王位に就いてからからわずか2年2カ月後に戦死した。代謝の周期が異なる骨を調べることにより、即位前後で食生活が大きく変化したことが分かったという。
貴族出身でもともとぜいたくな暮らしをしていたリチャード3世だが、即位後は特にクジャクやハクチョウといった高級食材を含む鳥の肉、コイやカワカマスなどの淡水魚を中心とした高たんぱくの食事を楽しんでいたようだ。当時は宗教上、1年のうち3分の1は肉を食べてはいけない期間とされていたが、鳥や魚は容認されていた。
リチャード3世のように正確な記録が残っている人物の遺骨を、最先端の技術で分析できるのは、非常に貴重な機会といえる。分析結果を記録と照合することで新たな発見もあった。
酸素同位体の構成比にはどこの水を飲んでいたかが表れるとされ、リチャード3世は晩年を英国の南西端部で送ったと読み取れるような分析結果が出た。しかしこれは記録と一致しない。