リチャード3世はワイン好きの美食家 遺骨から判明
(CNN) 15世紀のイングランド王、リチャード3世はぜいたくな料理を好み、毎日ボトル1本のワインを空けていた――。2年前に発見された遺骨の分析から、そんな暮らしぶりが浮かび上がってきた。
リチャード3世の遺骨は2012年、英イングランド中部レスターの駐車場から発掘された。
英地質調査所(BGS)の研究者らがこの遺骨に含まれる酸素、ストロンチウム、窒素、炭素などの同位体を分析し、結果を考古学専門誌JASに発表した。
生物の体を構成する元素の同位体比には、生活環境や食生活が反映される。研究を率いた同位体地球化学者のアンジェラ・ラム博士によると、チームはリチャード3世の遺骨から臼歯と小臼歯、肋骨(ろっこつ)と大腿(だいたい)骨を1本ずつ取り出して分析した。
歯の成分は子ども時代に生えたまま変化しないため、子ども時代の生活を知る手掛かりとなる。一方、体の骨は折れても修復されることから分かるように、生涯を通じて変化する。その中でも肋骨は密度が低く、2~3年の周期で生まれ変わる。大腿骨は密度が高くて代謝が遅いため、10~15年ほどさかのぼった時期の生活が反映される。