将来の海面上昇、90センチ以上に NASA

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NASAも懸念 海面上昇

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は気候変動に関する最新の報告で、将来の海面上昇が少なくとも3フィート(約91センチ)になり、それ以上に及ぶ可能性もあるとの予測を示した。

2年前の国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、海面上昇は30~90センチ程度と予測していた。

NASAの研究チームの一員であるコロラド大学のスティーブン・ネレム教授は、専門家の間では海面上昇がIPCCの予測幅の上限に達するとの見方が強まっていると指摘。予測幅自体をどの程度引き上げるべきかはまだ結論が出ていないという。

海面上昇は水温上昇に伴う海水の膨張や山岳部の氷河の融解、グリーンランドと南極大陸の氷床の縮小が主な要因とされるが、NASAは特に氷床の縮小に懸念を示す。

NASAはグリーランド氷床の縮小が海面上昇に与える影響を今後6年間で分析するプロジェクトを立ち上げた。科学者のトム・ワグナー氏によると、グリーンランドの氷床がすべて溶けた場合、世界の海面は約6メートル上昇する。すべて溶けるには数世紀かかるものの、「1~2世紀のうちに3メートル程」上昇するとの見方を示す。

NASAが目を向けるのは将来だけではない。過去23年にわたる世界の海水面の変動に関する衛星データを集めて視覚化する取り組みも行っている。これによると、1992年以降海面は7センチほど上昇し、地域によって上昇幅に差があることもわかったという。

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