世界の4月の気温、観測史上最高 年平均も記録更新見込み
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)によると、先月の世界の気温は観測史上最高を記録したことが分かった。このまま推移すれば、今年は年平均が今までにない大差で記録を更新し、「史上最も暑い年」となる可能性がある。
NASAが新たに発表したデータによれば、先月の気温と海水温はNASAが基準としている1951~80年の4月の平均値に比べ、1.11度の上昇を記録した。平均値を1度以上上回るのは、これで連続7カ月目となった。
地球温暖化対策をめぐっては、昨年末に新たな国際ルールの枠組みとして「パリ協定」が採択され、先月署名式が開かれた。16日からはドイツ・ボンで、具体的なルール作りに向けた10日間の会合が始まっている。
パリ協定は、産業革命以降の気温上昇を1.5度未満に抑えるとの努力目標を掲げている。専門家らによると、温室効果ガスの排出を早く減少に転じさせ、今世紀後半には森林や土壌が余裕をもって吸収できるレベルまで引き下げる必要がある。
ただ過去1年間の気候には、南米沖の海面水温が上昇するエルニーニョ現象も影響を及ぼしていた。今年は逆に、海面水温が低くなるラニーニャ現象が発生する可能性も指摘されている。