任天堂、マリナーズ株の大半を売却へ
ニューヨーク(CNNMoney) 米大リーグ(MLB)の球団シアトルマリナーズは27日、筆頭オーナーだった任天堂が持ち分の大半を少数株主に売却すると発表した。
売却価格は非公開だが、任天堂の広報によると、今回の売却の評価額は14億ドル(約1560億円)。売却は8月にMLBに承認される見通し。
新たに筆頭オーナーとなるファースト・アベニュー・エンターテインメントは、携帯電話業界の有力実業家ジョン・スタントン氏を新しい最高経営責任者(CEO)に起用する。
スタントン氏はTモバイルの前身企業など携帯電話会社多数を経営。全米プロバスケットボール協会(NBA)のシアトル・スーパーソニックスの少数オーナーだったこともある。
任天堂は過去24年にわたってマリナーズの筆頭オーナーだった。今後もこれまでの持ち分の10%を持ち続け、少数オーナーとなる。1992年に株式を取得した当時の買収価格は1億ドル。当時はまだ実績がおぼつかなかった同球団は、95年にプレーオフ初出場を果たし、99年には新スタジアムが完成した。
2001年にはイチロー選手の活躍でMLBレギュラーシーズン中の最多勝利数を記録したが、ワールドシリーズ進出はかなわなかった。
任天堂のオーナー下でCEOを務めたハワード・リンカーン氏は、売却が完了した時点で退任する。
任天堂はゲーム機「Wii U」の不振などで業績が落ち込んでいた。