小惑星が地球に大接近 16日夜明け 人工衛星より近い位置を通過へ

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NASAは2013年2月5日現在、地球に接近する軌道を持つ天体9672個を確認。うち1374個を地球に衝突する可能性のある天体に分類している=NASA/JPL-CALTECH提供

NASAは2013年2月5日現在、地球に接近する軌道を持つ天体9672個を確認。うち1374個を地球に衝突する可能性のある天体に分類している=NASA/JPL-CALTECH提供

(CNN) 宇宙のかなたから時速2万8000キロのスピードで近づいている小惑星が米国時間15日(日本時間16日未明)に地球に最接近する。ただし、米航空宇宙局(NASA)の観測によれば、地球に衝突する恐れはない。

この小惑星は1年近く前に発見され、「2012DA14」と名付けられた。NASAのドン・イェオマンズ博士によれば、軌道は正確に把握できている。地球の引力の影響でカーブを描き、地表から約2万7700キロと通信・放送衛星より低い位置まで接近するものの、落下することなく南から北へ通過する。秒速7.8キロの高速で通過する見通し。

東欧やアジア、オーストラリアからはアマチュア望遠鏡で観測できる見通し。サイズが「アメリカンフットボールのフィールドの約半分」と小さいため、肉眼では見えない。NASAは前後の数日間、レーダーで小惑星の組成などを詳しく調べる予定だ。

NASAによると、地球の近辺にはこのようなサイズの小惑星が約50万個もあるとみられるが、実際に観測されているのはその1%に満たない。2012DA14も、20年前の技術では発見できなかった。今では100年後の動きまで予測できるという。

衝突のリスクを予測するだけでなく、小惑星を資源として活用するのも研究目的のひとつだ。金属などの成分を採取して、地球上や宇宙ステーションで使うことができるかもしれない。

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