トランプ米大統領が姿勢一転、科学と環境保護の重要性を訴え
(CNN) トランプ米大統領は「アースデー(地球の日)」の22日、「経済成長と環境保護」の両立をめざす現政権にとって「厳密な科学は非常に重要な意味を持つ」とする声明を発表した。
この日は米首都ワシントンなど世界各地で、研究者らが科学の重要さを訴える「マーチ・フォー・サイエンス(科学のための行進)」を展開。トランプ政権による環境規制撤廃や科学研究分野の予算削減といった動きに危機感を表明した。
これに対し、トランプ氏は声明で「環境やそのリスクへの理解を深める科学研究の発展に、我が政権は全力で取り組む」「厳密な科学はイデオロギーでなく、誠実な研究と妥協のない議論にかかっていることを心に留めるべきだ」と強調。アースデーに合わせ、国土に感謝しようと呼び掛けた。
トランプ氏は気候変動問題を作り話などと批判していた経緯がある。マルバニー行政管理予算局(OMB)長官は先月、トランプ政権の予算方針を説明した記者会見で、気候変動対策は「税金の無駄遣いだ」と断言した。
しかしトランプ氏は22日、一転して環境保全に取り組む姿勢を打ち出した。
ただ一方で同日、ツイッターでは「雇用が重要だ」「経済成長が環境保護を強化する」とも発言し、経済重視の立場を改めて表明。「米国の労働者を傷付けずに環境を守ることは可能だし、そうしなければならない」と訴えた。