ウクライナ情勢 ロシアが軍事介入へ、米大統領は懸念を表明
ウクライナ南部シンフェロポリ(CNN) 反政府派の抗議デモで親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊したウクライナ情勢を巡り、ロシア議会は1日、プーチン大統領が求めた同国への軍事介入を承認した。オバマ米大統領はプーチン大統領に「深い懸念」を表明した。
プーチン大統領は介入の理由として、ウクライナの「異常事態」によりロシア国民やウクライナ南部クリミア半島に駐留するロシア軍要員が危険にさらされていると主張した。
オバマ大統領とプーチン大統領は同日、1時間半にわたる電話会談でウクライナ情勢を協議した。米ホワイトハウスによると、オバマ大統領は「ロシアはウクライナの主権と領土を侵害している」との懸念を示し、侵害が続けばロシアの国際的な立場に悪影響が及ぶと警告した。
ロシア側によれば、プーチン大統領はこれに対して、自国の権益やウクライナのロシア系住民を守る権利を主張した。
オバマ大統領は前日の声明で、ロシアに対し、「ウクライナへの軍事介入は代償を伴う」と警告していた。ロシア上院では1日、これに反発して駐米大使の召還を求める声が上がった。