ノーベル医学生理学賞、大村氏ら3人に 感染症治療に功績
(CNN) スウェーデンのカロリンスカ医科大は5日、今年のノーベル医学生理学賞について、感染症の治療に功績があったとして、大村智・北里大特別栄誉教授、アイルランドのウィリアム・キャンベル氏、中国のトゥー・ユーユー氏に贈ると発表した。
大村氏とキャンベル氏の2人は、「河川盲目症(オンコセルカ症)」などの寄生虫感染症の治療に使う新薬の発見に貢献したことが評価された。治療薬「イベルメクチン」の誕生によって、河川盲目症や象皮病の発症が激減したという。
トゥー・ユーユー氏は、伝統的な薬用植物を利用することで、新しいタイプのマラリア治療薬の発見につなげた。
カロリンスカ医科大は声明で、「寄生虫感染症は世界の最も貧しい人々に影響を及ぼし、人類の健康と福祉の改善に大きな障壁となっている」と指摘。受賞者らの発見が、何億もの人々に影響を与える病気と闘う手段を人類に与え、人々の健康の改善と苦しみの低減につながったとして、その功績をたたえた。