大物プロデューサー、「イスラエルのスパイだった」
ロサンゼルス(CNN) 「プリティ・ウーマン」「ファイト・クラブ」など数々のヒット作を生み出したハリウッド映画のプロデューサー、アーノン・ミルチャン氏が、自分は密かにイスラエルの核兵器開発に協力していたと告白した。
ミルチャン氏はイスラエルのテレビ番組に出演し、同国にかつて存在していた諜報機関のために働いていたと告白。米国で設立した企業を通じて1980年代の核開発プロジェクトのための部品調達などに手を貸していたといい、「自分の国のためにやったことであり、誇りに思っている」と胸を張った。
同氏を巡っては、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」などの映画を制作していた1980年代ごろからスパイ関与説が取りざたされていたが、自ら公言したのは初めて。
同作品で主演した俳優のロバート・デニーロ氏もミルチャン氏と共に番組に出演し、同氏が経営するベンチャー企業に対して不信を抱いたものの、「確信はなかった」と語った。「自分とは無関係」との理由から、うわさについてミルチャン氏に尋ねることもしなかったという。
ミルチャン氏は1944年に当時のパレスチナで生まれ、米国で実業家として成功を収めた。73年の第4次中東戦争後、友人で後にイスラエルの首相となるシモン・ペレス氏から協力を要請されたという。