王者スペインが連敗、1次リーグで消える W杯
(CNN) サッカーの第20回ワールドカップ(W杯)ブラジル大会は第7日の18日、リオデジャネイロのマラカナン競技場で1次リーグB組のスペイン対チリ戦が行われ、前回南アフリカ大会王者のスペインがチリに0-2で破れて1次リーグでの敗退が決まった。一方、チリは同日試合のあったオランダとともに決勝トーナメント進出を決めた。
試合開始前から勢いが感じられたのはチリのほうだった。試合中もチリの元気さが目立つ一方で、スペインの動きは鈍かった。
チリは前半20分にFWバルガスのゴールで先制。同43分にMFアランギスが追加点を入れた。初戦のオランダ戦で大敗したスペインは勝利がほしかったが、反撃できないまま無得点で試合を終えた。
スペインのデルボスケ監督はスペインのテレビ局に対して「敗退はおかしいなどと文句を言う立場にはない。チリはわれわれよりも優れていた」と述べた。監督はスペインらしいサッカーはできたとしつつ、「ゴール前で運に恵まれなかった」と語った。
過去6年間、スペインはパスサッカーで世界のトップに君臨。2008年と12年のUEFA欧州選手権と10年のW杯でそれぞれ優勝を収めた。
だが昨年のコンフェデレーション杯でブラジルに3-0で惨敗したあたりから、弱さが目に付くようになっていた。
スペイン代表のMF、シャビ・アロンソ選手はチリ戦を前に「この(黄金期を形作った)世代が終わったなんて言わせない。その逆だ。私たちはまだ健在だ」と語っていた。だがアロンソ選手の言葉もむなしく、スペイン代表は1次リーグでの敗退となった。
ちょうどこの日、母国スペインでは国王フアン・カルロス1世が正式に退位し、息子のフェリペ皇太子が新国王フェリペ6世となった。