「親元訪問を頻繁に」 高齢化進む中国で問われる家族像
香港(CNN) 人口の高齢化が進む中国でこのほど、親と離れて暮らす子どもに「頻繁に親元を訪れること」を求める法律が施行された。
相次ぐ高齢者虐待事件などを受け、昨年12月に改正された「高齢者権益保障法」だ。子どもが60歳以上の親の経済的、精神的なニーズに対応することも規定に盛り込まれた。
CNNが取材した上海のある女性(28)は、金融業界のマーケティング部門で働く。一人っ子の女性は春節(旧正月)と国慶節(建国記念日)の年2回、6時間かけて山東省の実家を訪ねるという。「もっと行くべきだとは思うが仕事が忙しく、プライベートな時間を犠牲にせざるを得ない」と話す。
新たな法律の趣旨には賛同すると、女性は言う。「仕事を言い訳に親の世話から逃げる若者がいるのは事実。私の場合は両親のことを気に掛けているのに、ほとんど休暇が取れないこと、実家が遠いことが問題です」とため息をつく。