ハロウィーン用品からSOSの手紙、中国労働教養所の実態告発
(CNN) 米オレゴン州で販売された中国製のハロウィーン用品セットの中から、中国の労働教養所の過酷な実態を訴える1通の手紙が見つかり、世界の脚光を浴びる出来事があった。CNNは数カ月がかりの取材で手紙を書いた男性を見つけ出し、匿名を条件に北京支局で話を聞くことができた。
発端は、オレゴン州ダマスカスに住むジュリー・キースさんが地元のスーパーマーケットで29ドルで買ったハロウィーン装飾グッズのセットだった。昨年のハロウィーンを前に包装を解いたところ、中から1通の手紙が出て来た。
「この商品を買った方へ。どうかこの手紙を世界人権機関に届けてください」。英語と中国語で助けを求める内容だった。
手紙の主は、この製品を製造している「馬三家労働教養所」の収容者を名乗り、過酷な労働を強いられ、言葉や暴力による虐待や拷問を受けている実態を記していた。
最初はでっちあげかもしれないと疑ったキースさんだが、インターネットで調べた結果、本当かもしれないと思うようになった。
「中国の強制労働所のことは知っていたが、これは顔面を殴られたような衝撃だった。この人が今も生きているのか死亡したのかは分からない」と話す。