100年前に北海に流したメッセージボトル、ドイツに漂着
(CNN) 英国の研究者が100年以上前に海に流したメッセージ入りのガラス瓶がドイツの島にたどり着き、英海洋生物学会に送り返された。同協会は、メッセージボトルの最長記録としてギネス・ワールド・レコーズに認定を申請している。
ガラス瓶はドイツの女性が北海に浮かぶアムルム島で4月に発見。ふたを外すことができなかったため、瓶を割って中のはがきを取り出した。壊す前に写真を撮ることも忘れなかった。
はがきには英語とオランダ語とドイツ語で、発見場所と日時、見つけた状況を記入して送り返してほしいと記してあった。このため女性は指示に従って英海洋生物学会に送り返していた。
同学会は、はがきの差出人の「ジョージ・パーカー・ビダー」という名を見て驚いたという。ビダーは同協会の元会長で、海底の潮流を調べる目的で1904~06年にかけてガラス瓶1020本を北海に流したという記録が残っていた。
瓶は漁船の網にかかるなどして当時大半が回収されていたが、約400本はまだ未発見。「ほとんどは見つからないままになりそうだが、新たに漂着することもあり得なくはない」と担当者は話している。
はがきには、発見者に1シリングの謝礼を支払うとも書かれていた。海洋生物学会は英国で1971年まで使われていた1シリング硬貨に感謝状を添えて、発見者の女性に贈呈した。
ギネスに認定されたメッセージボトルの最長記録は99年と43日。今回の記録が認定されればこれを上回る。