第1回テレビ討論会で劣勢のオバマ大統領が反撃
(CNN) 3日にコロラド州デンバーで行われた米大統領選挙の第1回目の討論会は、共和党のロムニー前マサチューセッツ州知事の優勢に終わった。だが民主党のオバマ大統領は翌4日、ロムニー候補は税制問題などで正直ではなかったと反撃した。
「大統領になりたいならば、米国民に真実を語る義務がある」とオバマ大統領はデンバーでの集会で述べた。「ロムニー(前)知事は赤字をふくらませ、中間層を犠牲にしないかぎり、5兆ドルの減税案の財源など見つけられない。それが真実だ」
また、オバマ大統領のデービッド・プラフ上級顧問は「ロムニー候補のパフォーマンスは不正直という点でたぶん前例がない」と報道陣に述べた。
一方ロムニー候補は4日も、「大企業重視」のオバマ政権では米経済を救えないとの主張を続けた。「大統領が提唱している大企業優先の政策では、零細企業への増税により雇用は減る」と4日、コロラド州の集会でロムニー氏は述べた。
ロムニー氏と副大統領候補のライアン議員は同日夜、バージニア州での集会に出席。この席でライアン候補は、全米ライフル協会からの支持表明に触れ、「当選後は娘をシカ撃ちに連れて行く」のを楽しみにしていると述べた。
ロムニー候補の周辺からは討論会の成功を喜ぶ声が聞かれる。討論会の予行演習で相手役を務めたポートマン上院議員は、ロムニー氏は浮動票をつかむために「やらなければならないことをきちんとやってみせた」と述べた。
CNNのデービッド・ガーゲン政治アナリストは、「ほんの1週間前、勝負はついたと世間は言っていた」、だが討論会の結果、大統領選は接戦となったと述べた。