アドビフラッシュに批判続々 フェイスブックは終了を要求
ニューヨーク(CNNMoney) 米アドビシステムズが提供しているソフトウェア「アドビフラッシュ」をめぐり、セキュリティー面について交流サイトなどから批判が高まっていることが15日までに分かった。
米モジラは13日夜、同社のブラウザー「ファイアフォックス」の初期設定で、アドビフラッシュをブロックしたとツイッターで発表した。ファイアフォックスの利用者は、アドビフラッシュを使ったコンテンツにアクセスできなくなったことを意味する。
これに先立つ12日には、交流サイト大手フェイスブックの最高セキュリティー責任者、アレックス・スタモス氏が、アドビ社に対し、アドビフラッシュの提供を一切終了するよう要求。「アドビ社はフラッシュの終了日を宣言するべきだ」とツイッターで述べていた。
アドビフラッシュへの批判が高まったのは先週。スパイウェア大手の伊ハッキング・チーム社が、アドビフラッシュのコード内にある脆弱性を利用し、他人のコンピューターを遠隔操作で乗っ取ってマルウェア(悪意のあるソフト)に感染させていたことが発覚した。
アドビ社からのコメントは現時点で得られていない。
アドビフラッシュを巡っては、2010年、米アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏が公開書簡でセキュリティー面の不備を批判。また、当初は全動画にアドビフラッシュを利用していた動画投稿サイト「ユーチューブ」が今年1月、公式に決別を宣言するなど、苦戦が続いていた。