航空機にレーザー照射、19歳少年に有罪判決 米裁判所
ニューヨーク(CNN) 米カリフォルニア州の連邦地裁は25日、民間機や警察のヘリコプターにレーザーポインターを照射した罪で起訴された19歳の少年に対し、禁錮2年半の有罪判決を言い渡した。米連邦検察局が発表した。
同州ノースハリウッド在住の被告は2012年3月29日、同州バーバンクの空港に着陸しようとしていた民間の小型ジェット機に対し、故意に緑色のレーザーポインターを照射したとして逮捕・起訴され、事実関係を認めていた。
被害に遭ったジェット機の操縦士はレーザー光線を何度も目に当てられ、翌日まで目の異常を訴えていたという。
さらに、この事件の捜査のために出動したパサデナ警察署のヘリコプターに対してもレーザーが照射された。操縦士はプロテクターを着けていたため影響はなかった。
公判で弁護側は、被告人に相手を危険にさらす意図はなかったと主張。「友人から借りた一見ごく普通のレーザーが、何千フィートも離れた操縦士の妨害になるとは思わなかった」と訴えていた。
米連邦航空局(FAA)によると、航空機にレーザーが照射される事件は、2005年は300件に満たなかったが、11年には約3600件にまで急増。航空機の安全が脅かされる恐れもあることから、航空機に対するレーザー照射が連邦法で禁止され、違反者に対する刑罰が定められた。検察によると、同法に基づき起訴されたのは今回が2人目になる。