幹細胞移植で消えたHIV、数カ月で再検出 米患者2人
(CNN) HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した男性患者2人がリンパ腫治療のため骨髄移植(造血幹細胞移植)を受けた後、いったん消滅したとみられていたHIVが再び検出された。米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究者らが7日、明らかにした。
同病院のティモシー・ヘンリッヒ博士によると、患者は長年にわたり抗HIV薬の投与を受けていた男性2人。ともにリンパ腫と診断され、集中的な化学療法に続いて幹細胞移植を受けた。
移植後6~9カ月で血液中のHIVが検出されなくなったため、今年春に抗HIV薬治療を中止。通常なら中止後8~10週間で増えてくるはずのHIVが検出されない状態を維持し、今年7月にクアラルンプールで開催された国際エイズ学会でも報告されていた。
しかしその後も7~10日ごとにHIV検査を実施したところ、1人は治療中止から12週間後の8月、もう1人は32週間後の今月に入って、再び陽性となった。
2人ともHIVの検出が確認された後ただちに治療を再開し、現在健康状態は良好だという。