米ニュージャージー州知事に疑惑、ハリケーン復興資金の使途巡り
ワシントン(CNN) 2016年米大統領選の共和党候補として有力視されているニュージャージー州のクリス・クリスティー知事が、州内のハリケーン被災地復興に割り当てられた連邦予算の一部を不正に使用したとの疑惑が浮上し、連邦当局が調査に乗り出していることが、CNNの取材で明らかになった。
ハリケーン「サンディ」は2012年10月、温帯低気圧に変わった後に強い勢力を保ったままニュージャージー州に上陸し、沿岸部に大きな被害をもたらした。同州下院の民主党有力議員がCNNに語ったところによると、クリスティー知事は連邦政府が被災地向けに出した復興予算の一部を、沿岸部の観光キャンペーンに投入。その際の業者の選定に不正の疑いがあるという。
受注したのは、クリスティー知事と家族が登場するコマーシャルを提案した業者だった。入札で最低価格を提示したのは別の業者だったが、その広告案に知事一家の出演は予定されていなかったという。
クリスティー知事はサンディへの対応が高く評価され、昨年11月の州知事選で再選を果たした。だが選挙を控えた時期に放送されたこのコマーシャルを巡っては、民主党議員らから、知事が選挙戦を有利に進めるために税金を使っているとの批判が出ていた。