テロ被告拘束の瞬間、米紙が映像を公開
(CNN) 米軍特殊部隊が昨年10月に実施したリビアでの対テロ作戦で、国際テロ組織アルカイダの元幹部とされるアブ・アナス・リビ被告(49)が拘束された瞬間の映像を、米紙ワシントンポストが10日、公開した。
リビ被告はリビアの首都トリポリ市内の自宅前で拘束された。現場を見下ろす場所に設置された自宅の防犯カメラに、当時の映像が記録されていた。
映像ではリビ被告が乗った黒っぽい車が自宅前で停止した直後、白いバンが隣に止まる。バンから飛び出した数人の人影が車に銃を向けた。一団は車のドアを開けて同被告とみられる男を引きずり出し、バンに乗せて走り去った。画面の時刻表示によると、わずか30秒足らずの出来事だった。
バンが去った後、黒っぽい車は前方へ移動して画面から消えた。同被告があわてていて、ギアで車輪をロックする時間がなかったためとみられる。家の中にいた家族が気付いて階段を駆け降り、道路へ飛び出す姿も映っている。
この映像は、家族が担当の米弁護士に提供したという。CNNスタッフが実際に現場へ出向き、自宅前の風景と一致していることを確認した。
リビ被告は1998年にケニアとタンザニアの米大使館で起きた同時爆破テロなどの主犯格として、2001年に米ニューヨークで起訴されていた。同被告の妻は、本人がアルカイダから離れ、普通の生活を送っていたと主張している。