米軍のISIS空爆費用に約1090億円、年間では4倍か
ニューヨーク(CNNMoney) 米シンクタンク「戦略予算評価センター」は2日までに、米軍がイラクやシリアで開始したイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の施設や兵器破壊を目指した空爆の費用はこれまで約10億ドル(約1090億円)に達したと報告した。
調査結果を発表した先月30日時点での数字となっている。同シンクタンクは、一部指摘される地上部隊2万5000人の派遣が実行されれば戦費は月間で最大18億ドルに膨らむとも予測した。
米軍のイラクでの空爆は今年8月8日に、シリアでは9月22日に始まっていた。
イラクやシリアへの軍事介入はこれまで空爆に限定されているが、イラクには共同作戦支援や情報提供などに従事する米軍兵士1600人が送り込まれている。ただ、これら兵士はISISとの交戦には出動していない。オバマ米大統領は戦闘任務を担う地上部隊の派遣計画はないとも明言している。
戦力予算評価センターは、イラクなどでの作戦が拡大せず現在の規模の空爆や後方支援任務が続いたとしても戦費は月間2億ドルから3億2000万ドルかかると試算。年間では最大40億ドルの計算となる。
米国防総省報道官は9月下旬、イラクやシリアでの軍事作戦は現在の規模で今後数年間続くとの見通しを示していた。