エボラ使った生物兵器、可能性は低い 米対策責任者
ワシントン(CNN) 米政府のエボラ出血熱対策責任者ロン・クレイン氏は11日、ニュージーランドの新聞社に不審な容器が届けられた事件を巡り、エボラウイルスが生物兵器として使われる可能性は低いとの見方を示した。
クレイン氏は同日、ニュージーランド・ヘラルド紙にエボラウイルス入りとされる容器がイスラム過激派から届いたとされる事件について、説明を受けたことを明らかにした。容器は検査のためオーストラリアに送られたという。
この事件についてクレイン氏は、「我々の得た情報から判断すると、いたずらの可能性が大きいと思う」と指摘。米当局は、テロ組織がエボラなどのウイルスを生物兵器として使っていないかどうか確認するため「常に情報の流れを監視している」と説明し、現時点でそうした事態をうかがわせる情報はなく、エボラが生物兵器として使われる公算は小さいと述べた。
同氏は米国内と西アフリカでのエボラ熱流行に対する米政府の全般的な対応を評価。「我々はエボラ患者を発見して隔離でき、その患者からの感染を防ぎ、患者を治療して無事帰宅させられることを実証してきた」と話している。