米軍の救出作戦失敗、米人質ら2人死亡 イエメン
(CNN) 米国防総省は6日、米海軍特殊部隊SEALs(シールズ)が5日に中東イエメンでアルカイダ系過激派組織の人質となっていた米国人フォトジャーナリスト、ルーク・サマーズさんらの救出作戦を実行したものの、作戦は失敗に終わり、サマーズさんら人質2人が殺害されたと明らかにした。
サマーズさんは昨年、イエメンで「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」に拉致された。AQAPは4日に公開したビデオにサマーズさんを登場させ、米国が3日以内に要求に応じなければサマーズさんを殺害すると予告。米国防総省幹部によれば、サマーズさんが6日朝に殺害されるとの情報もあった。ヘーゲル米国防長官によると、オバマ米大統領はサマーズさんに命の危険が迫っていると判断して救出作戦を命じた。
作戦は国防総省が4日までに収集した情報に基づき、5日午後5時ごろ実行された。SEALの隊員三十数人と医療チームが輸送機「オスプレイ」2機で出動。着陸地点からさらに10キロ歩いて、2人が拘束されていた場所の奇襲を図ったが、直前に気付かれ銃撃戦となった。この時、AQAP側のだれかが拘束場所へ戻り、サマーズさんともう1人の人質を銃で撃ったとみられる。
SEALのチームは2人を空路、近くの米軍艦へ運んだが、1人は到着前に、もう1人も到着後に死亡した。チームのメンバーは無事だったという。