過酷な尋問「私ならまたやる」、ブッシュ政権時の副大統領
ワシントン(CNN) 米中央情報局(CIA)がテロ容疑者に対して行っていた過酷な尋問の実態が明るみに出た問題で、ブッシュ政権当時の副大統領だったディック・チェイニー氏が14日に放送されたNBCの番組で、「私だったらすぐにまたやる」と明言した。
CIAの尋問の手口は上院の報告書で明らかにされ、拷問に等しいと批判されている。しかしチェイニー氏は、テロリストのモラルとCIAの尋問のモラルを同等に扱うことはできないと強調。「アルカイダのテロリストが9月11日に3000人の米国人に対してやったことは拷問と定義できる」「そのことと、我々が尋問を強化するためにやったこととの比較はできない」と語った。
また、当時のブッシュ大統領が尋問手段のことを知らされていなかったという報告については、「我々はこのプログラムの遂行について大統領と司法省の承認を得ていた」と反論した。
容疑者の直腸への栄養注入などについては、拷問ではなく医学的措置だとチェイニー氏は主張。報告書は民主党のみに偏った立場からの調査に基づいているという点で「重大な欠陥」があるとの見方を示し、「非常に出来が悪く、CIAや同プログラムに対する判断材料とすべきではない」と話している。