グアンタナモ収容所に残る最後の英国市民、14年ぶり帰国へ
(CNN) キューバのグアンタナモ米海軍基地にあるテロ容疑者収容施設に拘束されていた英国市民の収容者のうち、最後に残った1人が釈放される見通しとなった。英政府の報道官が明らかにした。
釈放が決まったのは、サウジアラビア出身で英国人女性と結婚しているシャケル・アーメル氏。国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者の下で武装集団を率いていたとして、2001年にアフガニスタンで拘束され、02年からグアンタナモに収監されていた。13年には収容者らのハンガーストライキに参加して注目を集めた。
担当弁護士は声明で、「彼はテロリストではないし、過去にテロリストだったこともない。これは米国自身が8年前から認めていた」「今まで10年以上にわたって拷問や虐待を受けてきたが、本人の最大の望みは家族との生活を立て直すためにそっとしておいてほしい、ということだ」と訴えた。
米国防当局の高官がCNNに語ったところによると、国防長官はアーメル氏に関する情報を精査し、英政府が帰国後の保安を保証していることを考慮したうえで、釈放を承認した。