米国人の死因、第3位は「医療ミス」か 推計25万人が死亡

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医療ミスによる死者数が心疾患とがんに続いて3番目に多い可能性がある

医療ミスによる死者数が心疾患とがんに続いて3番目に多い可能性がある

(CNN) 医師が切除部位を間違えたり患者を取り違えたりといった医療ミスがこのほど、米国で心疾患とがんに続く3大死因に浮上する可能性があるという研究結果が、英医学誌BMJの最新号に発表された。ほとんどの医療ミスは発見されないまま見過ごされているとも推測している。

米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが死亡率に関する調査結果などを分析したところ、医療ミスで死亡する患者数は肺気腫や気管支炎といった呼吸器系疾患で死亡する患者数を上回り、心疾患とがんに続いて米国で3番目に多い可能性があることが分かった。

米国では年間少なくとも25万1454人が医療ミスで死亡していると研究チームは推計。この数字には自宅や老人ホームで死亡した症例は含まれないことから、実際の死者数はこれを大幅に上回ると推測している。

医療ミスによる死者数は、米医学研究所の1999年の調査では4万4000~9万8000人だった。米保健福祉省の2008年の統計では、高齢者向け医療保険メディケアの患者だけで18万人としていた。

今回の研究結果をまとめたジョンズ・ホプキンス大学のマーティン・メイカリー教授は、死亡証明書に記載される内容が不十分なため人為ミスの実態が把握できないことや、医療ミスを防ぐための装置や仕組みが整っていない病院が多いことを問題として挙げ、「患者の安全性向上を優先課題とする必要がある」と指摘する。

これまでの調査では、米国に限らず世界各国で、医療ミスの実態が把握できていない問題が存在することが明らかになっている。

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