米ワシントン州連邦裁、入国制限の大統領令を一時差し止め 全米で
ワシントン(CNN) イスラム圏7カ国からの入国制限などを定めた米大統領令に関連し、米ワシントン州の連邦地裁判事は3日、この大統領令の一時差し止めを命じた。効力は全米に及び、大統領令に大きな打撃となる。
連邦裁判所のジェームズ・ロバート判事が口頭で一時差し止め命令を言い渡した。
トランプ大統領が先週署名した大統領令は、イスラム教徒が多数を占める7カ国からの米国への入国を90日間、難民受け入れを120日間停止するほか、シリア難民の入国を無期限停止する内容。
この大統領令に対し、ワシントン、ミネソタ両州が訴訟を提起していた。
ワシントン州のファーガソン司法長官は、「法の上には誰も存在しない。大統領でさえもだ」と指摘。同州のインスリー知事(民主党)は差し止め命令を「ワシントン州にとっての大きな勝利だ」と評した。
同州のパーセル訟務長官が記者団に語ったところによれば、訴訟では難民関連の条項や7カ国を標的にした部分など、人々に直接の影響が出ている部分についてのみ争ったという。
同日、マサチューセッツ州ボストンの連邦地裁では、合法的に訪米した外国人旅行者の拘束や送還を差し止める命令の延長を認めない判断が出ていた。