米国家安全保障局の元職員、22年の禁錮刑 ロシアに機密情報売ろうと画策

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米国家安全保障局(NSA)の元職員が、ロシアに機密情報を売ろうとした罪で約22年の禁錮刑を言い渡された/Patrick Semansky/AP/File

米国家安全保障局(NSA)の元職員が、ロシアに機密情報を売ろうとした罪で約22年の禁錮刑を言い渡された/Patrick Semansky/AP/File

(CNN) 米国家安全保障局(NSA)の元職員ジャレ・ダルケ被告(32)が29日、ロシアに機密情報を売ろうとした罪で約22年の禁錮刑を言い渡されたことが分かった。

検察によると、米コロラド州出身の陸軍退役軍人であるダルケ被告は、NSAで短期間勤務していた。同被告はNSAに再応募していたときにロシア政府の諜報(ちょうほう)員と信じていた人物に機密情報を売ろうとしたが、その人物は実際には米連邦捜査局(FBI)の職員だったという。

ガーランド司法長官は29日の声明で、「この被告は我が国を守ると宣誓しながらロシアの諜報員に国家安全保障の機密情報を売っていると信じていたが、実際はFBIに自分の正体を明かしていた」と述べ、この判決は「我が国を裏切ろうとする者はその罪に対して責任を問われる」ことを示すものだと付け加えた。

検察によると、ダルケ被告は2022年、ロシアの諜報員を装ったFBI捜査官と電子メールでやり取りした。情報を提供する動機は「秘密への好奇心と変化を起こしたいという願望」だったという。

法廷文書によると、ダルケ被告は借金があると主張しており、捜査官に「自分自身の欲求を満たしながら、世界のてんびんのバランスを取る手助けをする機会がある」と話したという。

検察によると、ダルケ被告は自身に「合法的なアクセス権と共有の意思」があることを示すため、所有しているいくつかの文書の抜粋を捜査官に送り、自分が持っているすべての情報を8万5000ドル(現在のレートで約1300万円)で売ると伝えたという。

ダルケ被告が共有した文書には米国の機密防衛能力に関する情報、他国の脅威評価、米国の暗号プログラムに関する情報などが含まれていた。

法廷文書によると、捜査官は23年9月、最終的な交換をするためダルケ被告にコロラド州デンバーの駅に行き、安全な接続で文書を送るよう指示した。ダルケ被告は携帯電話を自宅に置き、車の位置情報システムを無効にして駅に向かった。駅のそばに駐車し、徒歩で構内に入ったあとノートパソコンの安全な接続を介して五つの文書を転送した。

検察によると、ダルケ被告はこの直後にFBIに逮捕された。

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