トルコ領内にシリアから砲弾、5人死亡 トルコが報復攻撃
(CNN) トルコ首相府は3日、シリアとの国境に面した町アクチャカレがシリア側からの砲撃を受け、民間人5人が死亡したと発表、この報復としてシリアの目標を砲撃したことを明らかにした。両国の間では、シリア政府による反体制派の弾圧をめぐり、緊張が高まっていた。
トルコ首相府は、アクチャカレに着弾したのはシリア政府軍の砲弾だったと初めて言明。これに対して国境に展開するトルコ軍部隊が交戦規則に則って直ちに応戦し、レーダーがとらえたシリア内の目標を砲撃したと述べ、「トルコは交戦規則と国際法の範囲内で、我が国の安全に対するこの種の挑発行為に対峙せずにはおかない」と強調した。
アクチャカレ市長によると、砲撃は民家に着弾し、子ども3人とその母親、近所に住む女性の計5人が死亡、警察官2人を含む数人が負傷したという。
一方、シリアの国営シリア・アラブ通信は、シリア政府が犠牲者の遺族とトルコ国民に哀悼の意を表したと報道。砲弾の出所を調査中だと伝えた。
シリア情報相は、「シリアとトルコの国境は、無法テロ集団が国境沿いに散在しているという点で特異な状況にある」と語った。
シリア反体制派によると、トルコからの砲弾は、北部ラッカ県にある政府軍の施設に着弾したという。トルコ側では軍による国境警備が強化されたとしている。