北朝鮮ミサイル発射場周辺の動き、「何らかの主張」か 米国
ワシントン(CNN) 米軍は北朝鮮が間もなくミサイルを発射する可能性を否定していないものの、最近の北朝鮮のミサイル発射場周辺で見られる動きについて、必ずしも発射を意味するものではなく、別の意図がある可能性もあると見ている。
ある米軍関係者は「何らかの主張のために、機材をあちこち動かしているのもかもしれない」とし、「しかし、北朝鮮のことだから真の意図は誰にも分からない」と付け加えた。
同関係者によると、軍や諜報機関が抱える最大の疑問は、北朝鮮が4月、同様のミサイル打ち上げに失敗した際に直面した工学的問題を解決できたのか、あるいは国連から激しい非難を浴びるのを覚悟で、これほど早期に技術的にもリスクのある打ち上げにあえて踏み切ったのかという点だという。
米ジョンズ・ホプキンズ大学の北朝鮮分析ブログ「38ノース」の分析によると、米商業衛星企業デジタルグローブが公開した衛星写真に、北朝鮮の弾道ミサイル「テポドン2号」の1段目と2段目を搭載していると見られるトレーラーがミサイル組み立て施設近くに止まっている様子が映っている。38ノースは、この写真はロケット組み立てが進んでいることを示唆している可能性もあると指摘している。
しかし前述の米軍関係者は、ミサイルへの燃料の供給など、打ち上げが差し迫っていることを示す動きは見られないとしており、さらに38ノースも、過去の例では、北朝鮮政府はロケットが通過、着弾すると見られる海と空のエリアの封鎖日時を発表してきたが、まだその発表がないことから、早期打ち上げの可能性は低そうだとしている。