国際刑事裁判所、ダルフール紛争で安保理の対応を非難
(CNN) スーダン西部ダルフール地方の紛争を巡り、国際刑事裁判所(ICC)のファトウ・ベンソウダ検察官は13日、国連安全保障理事会が虐殺に関与した容疑者の摘発に十分な努力をしていないと批判した。
ベンソウダ検察官は、「ダルフールにおける反乱を止めるという、(スーダン)政府が公言している目標に沿って、犯罪が進行している」と指摘。「どれだけの一般市民が殺され、傷を負わされ、家を追われれば責務を果たす気になるのか」と安保理を非難した。
ICCはダルフールで起きた集団虐殺に関与したとして、スーダンのバシル大統領に逮捕状を出している。2003年に発生したダルフール紛争では、国連の推計では約30万人が死亡、250万人が家を追われた。また人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによれば、2010年12月から翌6月にかけての政府軍による空爆などにより、ダルフールではさらに約7万人が家を追われたという。