メキシコの行方不明者、6年間で2.6万人 麻薬戦争影響か
(CNN) メキシコ内務省は26日、同国政府が麻薬犯罪組織の撲滅に乗り出して以来の6年間で、2万6000人を超す行方不明者が出ていることを明らかにした。
内務省によると、昨年12月に退任したカルデロン前大統領の任期中の行方不明者は2万6121人に上った。行方不明になった原因は特定しておらず、このうち組織犯罪絡みの行方不明者が占める数は不明。ペニャニエト大統領率いる新政権は、行方不明者捜索のための特別作業部会を設置した。
これに先立ち、人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは、カルデロン前政権下で起きた少なくとも149人の行方不明事件に、メキシコの治安部隊が関与したとする報告書を発表している。
同団体によると、北部のコアウイラ州だけでも、2006年から12年にかけての公式統計で2000人近くが行方不明になった。ただし報告されないケースも多く、正確な数を把握するのは困難だという。
政府の対策が不十分だと批判する声もあり、家族が当局の対応の遅さに業を煮やして自分たちで捜索に乗り出すケースも多い。