チャベス大統領の容体悪化か、軍病院で「集中治療」 ベネズエラ
(CNN) 南米ベネズエラのマドゥロ副大統領は3日までに、がん闘病中のチャベス大統領の容体について、病魔と「必死に闘っている」と明らかにした。首都カラカスでは、大統領の健康状態について、より多くの情報公開を求める人々がデモを行うなど、情勢が緊迫しつつある。
マドゥロ副大統領は1日夜、チャベス大統領が昨年12月のキューバでの4回目のがん手術の後に抗がん剤治療を始めたことを明らかにし、現在もカラカス市内の軍病院で「集中的」な治療を受けていると述べた。
ベネズエラの国営AVN通信によると、チャベス大統領の支持者らは同日、軍病院の礼拝堂でミサに参列し、大統領の全快を祈った。
カラカス市内では、大統領の容体に関する政府の情報公開が不十分だと主張する市民らがデモを実施し、「チャベスはどこだ」「本当に生きているのか」と疑問の声を上げた。一方、別のデモでは支持者らが、大統領に関する「不当なうわさ」に抗議した。
一部の外国のメディアは、チャベス大統領の容体が公式発表以上に深刻化しているとの見方を伝えているが、情報源は明らかでない。
昨年の大統領選でチャベス大統領に敗れたエンリケ・カプリレス氏は同日ツイッターで、政府は大統領の容体に関する「うそ」を今後国民にどう説明するつもりだろうかと問い掛けた。
大統領は自身が職務不能となった場合、マドゥロ副大統領が後継に就くことを望むと表明している。