ムシャラフ前大統領が帰国すれば暗殺と過激派 パキスタン

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パキスタン前大統領のムシャラフ氏=2011年11月、米ニューヨーク

パキスタン前大統領のムシャラフ氏=2011年11月、米ニューヨーク

(CNN) パキスタンのイスラム過激派「パキスタン・タリバーン運動」(TTP)は23日、海外で事実上の亡命生活を送っていた同国のムシャラフ前大統領が予告通り24日に帰国すれば暗殺すると宣言した。

TTPの報道担当者と名乗る人物がインターネット上のビデオ声明で述べた。前大統領の抹殺を図る「暗殺隊」を送ると表明、暗殺隊の構成員は前大統領に言及し、投降すべきとも語った。

ムシャラフ氏は今月16日の声明で、帰国後に自ら結成した新党「全パキスタン・イスラム教徒連盟」を率いて5月に予定される議会総選挙に臨む考えを明らかにしていた。前大統領は24日、ドバイからの帰国便の搭乗前、TTPの脅迫や帰国後の逮捕の可能性を踏まえながらも母国に向かう考えに変わりはないと述べた。不安は感じていないとしながらも予期せぬ出来事への懸念はあるとも認めた。

ただ、同党のメンバーはムシャラフ氏は帰国に先立ち保釈金を支払い、不逮捕の保証を得たと指摘。前大統領の弁護士は金額が不明の保釈金を23日に納めたとしている。

ムシャラフ氏は民間航空会社の便でパキスタン・カラチに現地時間の24日午後に到着予定で、支持者5万人が参加する集会に出席する見通し。集会には、米国やカナダ、英国、アラブ首長国連邦(UAE)に居住するパキスタン人200人以上も加わるとしている。

同氏は、大統領を退いた2008年以降、ロンドンやドバイで暮らしてきた。07年に発生したブット元首相暗殺事件への関与疑惑が大統領辞任の一因ともなった。ブット氏が当時、多数の脅迫を受けていたにもかかわらず十分な警護を講じなかったとの批判が生まれていた。ムシャラフ氏は事件への関与を否定している。

地元メディアによると、検察当局者などはムシャラフ氏が帰国すれば元首相暗殺事件に絡み即座に逮捕するとの見方を示していた。パキスタン当局は昨年8月、ムシャラフ氏の資産没収や銀行口座凍結の措置にも踏み切っていた。

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