ロシア実業家の死因は首つり、「争った形跡なし」 英当局
(CNN) 英捜査当局は25日、ロンドン郊外の自宅で死亡しているのが見つかったロシアから亡命した実業家ボリス・ベレゾフスキー氏(67)の死因について、「首をつった痕跡と一致している」と発表した。他人と争った形跡はなかったという。毒物検査も実施されているが、結果が出るのは数週間後の見通し。
ベレゾフスキー氏はかつてロシアのプーチン大統領と対立していた人物。先の週末に死亡しているのが見つかり、死因を巡ってさまざまな憶測が飛び交っていた。
警察の発表によると、内務省の専門家による検視の結果、首をつったのと一致する痕跡が見つかった。捜査員によれば、24日に行った警察の現場検証でも、第三者が関与した痕跡は見つからなかったという。
捜査当局は毒物検査も実施しているが、結果が出るのは数週間後になる見通し。捜査が終わるまでの間、ベレゾフスキー氏の自宅は警察が警備に当たっている。
ベレゾフスキー氏は生前、ロシアのスパイだったアレクサンドル・リトビネンコ氏がロンドンで放射性物質によって毒殺された事件を巡り、ロシア政府の関与を主張していた。
リトビネンコ氏と同様、ベレゾフスキー氏も自ら英国に亡命。死因については、多額が絡んだ裁判で昨年敗訴するなどして資産が減ったことを理由とする自殺説も取りざたされていた。一方、ロシアのメディアは親族の関係者の話として、ベレゾフスキー氏が心臓発作を起こしたと伝えていた。