「中国の夢」は誰の夢? 習主席と国民が見ているものは
(CNN) 「3つの代表」から「和諧社会」まで、中国政府は昔から不恰好な政治的スローガンが大好きだ。
しかし、習近平(シーチンピン)国家主席の下での主要な政治的キャッチフレーズとして広く認知されている「中国の夢」には、心をより強くとらえる響きがある。
昨年11月には、「中華民族の偉大な復興が中国最大の夢」と語っていたように、習氏は国家主席就任前からこのような表現を使っていた。
そして、今年3月に中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で正式に国家主席に指名された直後の基調演説では、習氏は中国的社会主義の理想へ向かって前進し、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現するために、不屈の精神で粘り強い努力を続けることが必要だと訴えた。
だが、「中国の夢」とは本当は何を意味するのか。
この言葉の意味を、首都北京の古びた裏通りで何人かの市民に聞いてみた。20代の働く若者たちにとってそれは、家を買い北京に定住することや、家族と再会するためのお金を稼ぐこと、地元で仕事を見つけることなどであった。
そして、ある40代の商店主の男性は、医者にかかれるようになることが最大の夢だと答えた。