シリア政府軍、要衝クサイルの「掌握」発表 反体制派に打撃
(CNN) シリア政府軍は5日、同国西部のレバノン国境に近い要衝クサイルを掌握したと発表した。
国営テレビは、政府軍がクサイルで「テロリスト」の一部を殺害し、多数を投降させて「街の平和と安全を完全に回復した」と伝えた。
事実とすれば、クサイルを主要拠点としてきた反体制派にとって大きな打撃になる。自由シリア軍(FSA)からコメントは得られなかった。しかし、反体制派の一部が同地での戦闘の敗北を認めている。市内では約1500人の負傷者が治療を必要としているとの情報もある。
反体制派の報道官は先月、クサイルが政権側の手に渡った場合は報復行動が避けられないと述べ、宗派抗争激化への懸念を示していた。
クサイルをはじめとするレバノン国境付近には、同国のイスラム教シーア派組織ヒズボラが戦闘員約4000人を送り込んで政府軍を強力に支援しているとされる。