スペイン列車事故の死者80人に、脱線の瞬間の映像公開
スペイン・サンティアゴ・デ・コンポステラ(CNN) スペイン北西部で24日に起きた高速鉄道の脱線事故で、25日までに80人の死亡が確認された。事故原因は調査中だが、列車がスピードを出し過ぎていたとの見方が強まり、警察が運転士から事情を聴いている。
国鉄レンフェの高速鉄道は24日午後、ガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステラの駅の数キロ手前のカーブで脱線した。防犯カメラがとらえた映像には、高速でカーブを曲がった列車の途中車両が脱線してコンクリート壁に激突し、横転する様子が映っている。
ガリシア州当局によると、負傷者は178人のうち95人が入院し、大人32人と子ども4人が重体になっている。現場検証は25日午前現在も続けられており、犠牲者がさらに増える可能性もあるという。
犠牲者の中には米国人1人、負傷者には米国人少なくとも5人と英国人1人が含まれる。
地元メディアによれば、運転士は警察の調べに対し、スピードを出し過ぎたままカーブに差しかかったと話しているという。時速約190キロのスピードが出ていたとの情報もある。カーブでの制限速度は80キロだった。
レンフェによると、この運転士は同社に30年以上勤め、2000年から運転助手、2003年から運転士として勤務していた。今回の事故で軽傷を負っている。
レンフェのゴメスポマール社長は地元ラジオ局に対して25日、列車は事故当日の朝に定期点検を済ませており、「メンテナンスとコントロールの記録は完璧だった」と強調した。