大量のクラゲが原発止める スウェーデン
(CNN) スウェーデン南東部のバルト海沿岸にある同国最大の原子力発電所で、大量のクラゲが冷却水の取水口に住みついたため、手動で原子炉の運転を停止する事態になっていたことが3日までに分かった。同原発を運営するOKGが明らかにした。
OKGによると、同原発の3号基は現地時間の9月29日正午に運転を停止し、電力供給網から切り離した。大量のクラゲが住み着いて冷却に問題が生じ、自動停止する恐れがあったため、手動での停止に踏み切ったという。
報道によれば、運転は2日までに再開されたといい、OKGは「今後のクラゲの侵入に対処するため、除去システムを強化した」と説明している。
クラゲが住み着いた冷却水は、原子炉に送り込む蒸気を冷却するために使われていたもので、原子炉容器の冷却に使われていたものではないという。
同原発は1972年に運転を開始したスウェーデン初の商用原発で、3号基は85年に稼働した。同原発の3基の原子炉は、スウェーデンの発電量の10%を担っているという。
クラゲが原発を脅かす事態は1999年以来、日本やフィリピン、イスラエル、米国、スコットランドでも発生している。