ウクライナ首相、ロシア軍投入を「宣戦布告」と非難
キエフ(CNN) ウクライナ南部のクリミア半島にロシアが軍を投入していることに対し、ウクライナのヤツェニュク首相は2日、「これは宣戦布告だ」と非難して撤退を求めた。
ウクライナ国防省の報道官が電話でCNNに語ったところによると、ロシア軍は2日、クリミア半島にある3つの基地へ部隊を送り込んだ。ウクライナ軍部隊は武器を置いて降伏するよう迫られているが、両軍による表立った衝突は起きていないという。
米政権高官は、ロシアの地上軍と海軍合わせて6000人がクリミア半島に投入され、同日までに占領態勢に入ったとの見方を示した。
ヤツェニュク首相は首都キエフの国会議事堂からのテレビ演説で、ロシアの動きは脅しを超えた事実上の宣戦布告だと述べ、プーチン・ロシア大統領に「軍を撤退させて国際法の規定に従うべきだ」と要求。「われわれは最悪の事態に陥ろうとしている」と危機感を示した。
米国のケリー国務長官は4日のキエフ入りを前に米CBSテレビの番組に出演し、ロシアの「侵略行為」を非難。諸外国はロシアを孤立させるために経済制裁を科す覚悟だと述べた。