サウジなど湾岸3カ国、駐カタール大使を召還
(CNN) サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンの3カ国は5日、共同声明を出し、カタールの「内政干渉」を理由に同国に駐在する大使を召還すると発表した。
3カ国とカタールはいずれも湾岸協力会議(GCC)の加盟国。5日の声明によれば、GCC加盟6カ国は昨年11月、互いの内政問題には直接的であれ間接的であれ干渉しないことなどで合意。敵対的なメディアを含む組織や個人による加盟国の安全保障や安定を脅かすいかなる活動も支持しないことでも合意していた。
サウジアラビア外務省はフェイスブックの公式ページで「サウジアラビア、UAE、バーレーンは合意が履行されることを望んだが、署名から3カ月以上が経過してもカタールが実行に移すために必要な行動を取っていないとみている」との声明を出した。
このため3カ国は「遺憾ながら」、駐カタール大使の召喚を行うと発表することとなったという。
カタール通信社によれば、同国政府は大使召還について「遺憾と驚き」の念を表明するとともに、対抗措置は取らない意向を示した。また、GCC加盟国の安全と安定を維持し、守るための努力を続けるとしている。
カタールとその他のGCC加盟国の間では近年、緊張が続いていた。
カタールはムスリム同胞団などのイスラム主義勢力を支援しているとされ、一部のGCC加盟国の反発を招いている。カタールは昨年7月にエジプトのムルシ大統領(当時)が解任されたクーデターの際にも非難を表明。ムルシ氏はムスリム同胞団を支持母体としていた。