ロシアは「聞く耳持たず」、仏大使が非難 ウクライナ情勢
ウクライナ・シンフェロポリ(CNN) 緊迫するウクライナ情勢を巡り、国連安全保障理事会の会合が10日午後に開かれた。フランスのアロー国連大使は会合後の記者会見で、「ロシアはわれわれの声に耳を傾けようとする姿勢をまったく示していない」と非難した。
アロー大使は記者団に、ウクライナ南部クリミア自治共和国の状況は「日々悪化している」と語り、ロシアが軍部隊を増派してクリミアを併合しようとしていると主張。安保理会合では欧米が交渉と政治解決を呼びかけたが、ロシア側は聞く耳を持たなかったと述べた。
英国のグラント国連大使は、クリミア自治共和国でロシア編入の是非を問う住民投票が予定されていることについて、「ロシア軍や民兵がクリミアを不法に支配し、国際監視団の立ち入りを拒否している現状では、自由で公正な投票など期待できない」との見方を示した。そのうえで、住民投票が予定通り実施されても「各国はその結果を不法、不当とみなさざるを得ない」と語った。