カトリック教会、同性愛者への姿勢に変化
ローマ(CNN) ローマ法王庁は26日、同性愛者やその家族などへの対応を巡り、世界各国の司教協議会に対する調査結果をまとめた文書を発表した。文書では、同性愛者は敬意を持って扱われ、その子どもたちの洗礼も認められるべきだとされ、同性愛者に対する教会側の姿勢の変化が示された。
文書では、同性愛に関する教えは変わらないとする教会の立場を提示。一方で、昨年7月にフランシスコ法王が、自分は同性愛者を「裁く立場にない」と述べた発言にも沿った形になった。
同性婚については認められないとするものの、教会側が「家族に関する教会の教えと、そうした関係のもとで暮らす人々に対して敬意をもち一方的な判断を下さないという姿勢の間でバランスを取るよう努めている」と記述した。
また教会内には「教会の道徳的教えを守ると同時に、こうした人々を慈悲の精神で受け入れるという難問に、ある種の困惑」がある点も認めた。
今回、発表された文書は「討議要綱」と呼ばれるもので全75ページ。世界の114の司教協議会に対して調査が行われ、回答率は85%だった。10月に予定されているシノドス(世界代表司教会議)で議論の材料とされる。