香港で民主派が大規模デモ 中国の統治に抗議
香港(CNN) 香港で1日、民主派による大規模なデモが行われ、中国政府が描く香港の将来像に対して抗議の声を上げた。
英国の植民地だった香港は1997年7月1日に中国に返還され、民主派は毎年この日に集会を開いてきた。しかし今年は中国政府が香港に対する「包括的な統治権」を持つと明記した白書を公開したことで香港住民の反中感情が募り、参加者が膨れ上がった。
香港中心部にあるビクトリア公園に集まった参加者は、豪雨に見舞われながらも市内をデモ行進した。路上には、中国政府の白書の写真を掲載したポスターが張り付けられ、デモ隊はこの写真を踏みにじって行進した。
参加者の女性(50)は「私たちが黙っていれば、香港は中国の1都市になってしまう」と危機感を募らせる。妻と2人の子どもと共にデモに加わった教員(36)も、「子どもたちには自分自身を自由に表現できる社会で育ってほしい」と訴えた。
デモを主催した人権団体は、「我々が真の民主主義を望むなら、この集会は非常に重要だ」「香港住民があらゆる代償を払ってでも民主主義を望んでいることを見せつける」と強調した。デモには50万人の参加を見込んでいるという。