アジア諸国で洪水被害、死者137人に
(CNN) アジア諸国で6日までに、モンスーンの季節到来に伴う激しい雨で洪水被害が相次ぎ、過去数日間の犠牲者は少なくとも137人に達した。被災国の発表や地元メディアの報道で判明した。
雨はここ数週間続いているもので、パキスタン政府は5日、同国東部で大規模な洪水が発生、少なくとも56人が死亡、68人が負傷したと報告した。雨量は最大で313ミリに達した。
4日時点での死者は40人だった。同国の国家災害対策当局によると、犠牲者の多くは建物の屋根崩壊に巻き込まれたり、冠水地域で倒れた電柱が原因の感電死だった。大都市の1つであるラホールでは13人が死亡した。
インド北部のジャム・カシミール州では、結婚式の参加者50人を乗せたバスが鉄砲水に流され、50人が死亡する惨事があった。同州ではこの他、洪水絡みで別の20人も死亡した。
タイの国営通信によると、同国当局は中部地域の水路沿いの住民に対し、高地へ避難するよう求めた。洪水被害が出ている北部地域での水位を下げるため、ダムからの放水の増量の決定を受け、中部での洪水発生の危険が高まったための措置としている。地元紙バンコク・ポストによると、軍兵士600人以上も出動し、洪水防止の作業を開始した。
中国の国営テレビCCTVは3日、同国南西部の重慶市が豪雨に見舞われ、11人が死亡、3万9000人が退避したと伝えた。洪水で民家2200棟以上が倒壊するなどの被害を受けたという。
今年8月にはバングラデシュ、ミャンマーやネパールでも洪水が起き、被害が出た。日本と韓国でも洪水に見舞われた。