活動家にむち打ち刑50回を執行、残り950回 サウジ
(CNN) サウジアラビアで、インターネット上で宗教に関する意見交換サイトを開設し、イスラム教を侮辱したとして有罪判決を受けた活動家の公開むち打ち刑が一部執行されたことが13日までに分かった。
ライフ・バダウィ氏は2008年に逮捕され、昨年むち打ち1000回の刑を言い渡された。むち打ちは50回ずつ、20回に分けて執行される。その初回が9日、サウジ西部ジッダで公開された。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが目撃者の話として伝えたところによると、バダウィ氏は頭を高く上げて目を閉じ、背をそらした姿勢で、背中と両脚にむち打ちを受けた。声をあげることはなかったが、その表情や体の様子から強い痛みを感じていることがうかがえたという。
携帯電話でこの場面を撮影したとされる映像が、動画共有サイトのユーチューブに投稿された。制服姿の男がつえで受刑者を打っている。集まった群衆からは「アラー・アクバル(神は偉大なり)」という声が上がった。
カナダにいる同氏の妻は、「映像を見るのはつらい。恐ろしい場面だ」と語った。
刑の執行に対しては、アムネスティやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの人権団体が非難声明を発表した。米当局者らはサウジ当局に刑の撤回を求めている。
サウジ外務省はCNNの取材に対し、「政治的な問題ではなく法律上の問題だ」としてコメントを避けた。