街頭の巨大掲示板で罰金滞納者の顔公表 中国
香港(CNN) 中国の国営テレビは24日までに、同国南部の湖南省長沙市で資産公開法関連で裁判所命令の罰金支払いなどに応じなかった住民の個人名、顔写真、身元証明の番号や企業を主要鉄道駅前に設けられた巨大な電光掲示板で暴露する試みが始まったと報じた。
裁判所の呼び出しに応じなかった個人や企業も対象で、これまで50人と4社の情報をさらけ出したという。違反行為の内容や罰金の未払い額も伝えられている。
未払い額は1万人民元(約19万円)から最大で2900万人民元となっている。
裁判所の関係者は地元紙に、これらの措置は新年を迎えて始まった政策遂行手段の強化策の一環と説明。個人情報を公開して恥をかかせ、罰金支払いを迫る狙いがあるとみられる。
中国の最高裁判所の規定では、地方裁判所には裁判所命令を無視した個人や団体の情報を公表する権限が付与されているという。
電光掲示板を運用する広告宣伝企業によると、罰則を受ける個人や企業の情報は罰金全額を支払うまで2週間公表され続ける。これまで1社と個人2人が罰金を支払い、情報が掲示板から消去された。罰金滞納者を追及する裁判所の行動を支持して情報掲示の料金は受け取っていないという。
地元テレビ局によると、多くの地元住民は「不誠実な人間に隠れ場所がなくなり、二度としないだろう」などと今回の措置を歓迎しているという。