中国、南沙諸島で大規模な埋め立てと建設 軍事誌
香港(CNN) 中国が東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国などと領有権を争う南シナ海スプラトリー(南沙)諸島で、大規模な埋め立てや滑走路などの建設を進めていることが分かった。軍事専門誌IHSジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーが1月末時点の衛星画像を分析した。
同誌はこれまでにも同諸島の2カ所での工事を指摘していたが、新たな画像ではヒューズ岩礁で7万5000平方メートルの埋め立て地に大規模な施設が建設されているほか、ガベン岩礁、ジョンソン南礁でも工事が進んでいることを確認したという。
同誌の編集者はCNNに「かつては小さなコンクリートの土台が少数設置されていただけの場所に、ヘリポートや滑走路、港、大規模な兵舎を備えた人工島ができ上がっている」と語った。
ヒューズ岩礁とガベン岩礁の建造物は、同じ規格で建設された形跡がみられるという。
同諸島や周辺海域を巡っては中国と台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイが領有権を争っている。埋め立て工事は国際法上、領有権の裏付けにはならないが、中国が埋め立て地に重装備の軍事施設を設置すれば撤去させるのは難しく、事実上の支配が永続化する事態も考えられる。