ロシア外務省、シリアへの「軍事的支援」認める 米は反発
衛星はまた、アントノフAn―124型輸送機少なくとも3機が建設資材や航空管制用の装備品をシリアへ搬入したことも突き止めた。これら輸送機は当初、ブルガリアやギリシャ領空を通過してシリアへ向かう向かう予定だったが、両国がこれを拒否。そのため、カスビ海、イラン、イラクを経由してシリアへ到着する空路に変更したという。
米政府当局者は、シリア内におけるロシアのこれらの動向の真意の把握に努めている。過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点攻撃やシリア政権軍と交戦する反体制派の穏健派武装勢力の掃討などをにらんでいる可能性がある。また、アサド政権が倒れた場合、ロシアがシリアの国内情勢を管理することを見据えた初動的な措置とも受け止められている。
シリア内のロシアの動向を注視している米政府当局者によると、米国はロシアに軍事介入についてより詳しい説明を求めているが、明確な回答はまだないという。米国はロシア内の飛行場や港湾の監視を続け、シリア向けとなる物資の新たな積み込みなどを探っている。